ジュエリーの制作技法(伝統技法と彫金技法)

インディアンジュエリー宝石データ

インディアンジュエリー制作技法

インディアンジュエリー制作技法インディアンジュエリーに限らず、ジュエリーアーティストによって得意とされる技法が異なり、それこそが宝飾品の最大の魅力だとも言えます。ここではジュエリーの伝統技法から一般的な彫金技法、作り方について紹介していきます。中には高度な技術と多大な時間を要する作風もあります。同じ技法を用いても、アーティストの個性が作品に反映される為、特徴や性格などで好みも変わってきます。トラディショナル(オールドスタイル)な作風からコンテンポラリー(現代的)な作風まで、ジュエリーとは、一種のアートであります。

インレイワーク(INLAY)

シルバーやゴールドで枠を作り、そこへカッティングされた様々な石などの素材(地金の模様)をはめ込んでいく技法です。ZUNI族(ズニ)が良く使う”チャンネルインレイ”などは、芸術性が高く、手間と時間を多く要します。

オーバーレイ(OVERLAY)

ネイルアートにも同様の名称が使われていますが、そもそもの意味は”重ねる”という意味。日本の宝飾業界でも日常的に使われます。インディアンジュエリー界では、1930年頃、HOPI族(ホピ)のローレンス・スフキーの父親であるポール・スフキーが発案し完成させたと言われています。
基本的には、2枚の金属シートを重ねて、上側にくるシートを糸鋸で模様を切り抜き、下側にくるシートを燻したり、細かくテクスチャーを入れたりして、作品を立体的に仕上げます。現代では3枚のシートで表現したり、3Dで作ったりと様々です。この技法も手の込んだ作品になると高度な技術と多大な時間を要します。

サンド / トゥーファー(SAND / TUFAR)CAST

砂を固めて(トゥーファー石に)ジュエリーの形を作り、型取りした後に金属を流し込んで作品を作る方法。形を彫る際には、一箇所だけでも失敗したら最初からやり直しになります。また、型取りの際に金属の通り道と空気の抜け穴を作るのですが、熱した金属を流し込む「温度・通り道の具合」など、見極めるタイミングを習得するには、多くの失敗と経験が必要です。形を彫る技術力・彫金の技術力と、共に高度な技術力が必要な技法です。

スタンプワーク(STANP WORK)

たがねの先端に模様を刻んだものをスタンプと呼び、そのスタンプを地金に打ち込んでいく技法。色々な模様を組み合わせてデザインを構築するのですが、手の込んだ作品になると、大小のバランス・デザイン力などが賞賛に値します。

エンボス(EMBOSS)

地金などに模様を浮き出す事で、地金の裏側から模様を叩き出し、凹凸にて表面へ模様を浮き出させる加工技法です。印刷の加工方法としても広く利用されており、『別名:クレープ加工』とも呼ばれています。

ボックス / シャドウボックス(BOX / SHADOW BOX)

ジュエリーを箱状(中空状)で作り、立体感を際出させた技法です。彫金技術として高い技術を必要とし、得意とするアーティストは少ないです。

ニードルポイント / クラスター(NEEDLE POINT / CLUSTER)

ニードルポイントとは、石や貝殻を針のように両側を細く尖らせた形状にカッティング・研磨して作品にデザインアレンジする技法です。石や貝殻を大きく(丸型)カッティング・研磨したものをクラスターと呼びます。ZUNI族(ズニ)が得意とする技法で、手の込んだ作品になると果てしない手間と膨大な時間を要します。

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